« キビシイ現実 Breaking News〈3,4話〉 | トップページ | チャングム関連画像の「公式サイト」見解 »

2005/12/23

デセプション・ポイント Deception Point

「ダ・ヴィンチ・コード」のダン・ブラウン著。「天使と悪魔」「ダ・ヴィンチ・コード」と宗教や歴史の色が強い作家かと思いきや、今回の舞台は北極圏、NASA、そしてホワイトハウス。日本では翻訳の順番からダン・ブラウンの「最新刊」と銘打たれていますが、ホントは「ダ・ヴィンチ・コード」の前に書かれた作品です。

4047914932デセプション・ポイント 上
ダン・ブラウン 越前 敏弥

角川書店 2005-04-01
売り上げランキング : 3,149
おすすめ平均

Amazonで詳しく見る
by G-Tools
0671027387Deception Point
Dan Brown

Pocket Books (Mm) 2002-12-01
売り上げランキング : 2,258
おすすめ平均

Amazonで詳しく見る
by G-Tools

書評やAmazonのレビューでの「展開がワンパターンだ」という指摘は確かにその通りかも。主人公が予測もしなかったことに巻き込まれたり、匿名の黒幕が出てきてそれが誰なのか終盤までわからず、誘導されるまま別の人間が怪しいと思って読み続けたり。でも、とにかく読み出したら止められません。「海」も大事なポイントで、海洋学者が登場することから特に気に入ったのかも。本なのでネタバレないようにします。

主人公は米政府の諜報機関NROのアナリスト、レイチェル・セクストン。父は有力な共和党の上院議員で、スーパーチューズデーを制して党の大統領候補に推されています。そのレイチェルにホワイトハウスの主、民主党のハーニー大統領から特命が下るのでした。その行き先は北極圏。

最初から最後まで、知的好奇心をくすぐられ続けました。PCから放出されている電磁波で充電する小型のハエ程度の大きさの偵察装置などのスパイグッズ、エアフォース・ワンで飲むコーヒーの味、F-14の乗り心地などなど細かいディテールの積み重ねも流石です。

そして、登場人物も「ダ・ヴィンチ・コード」や「天使と悪魔」よりもさらに彩り豊か。ブラウンの特徴としてはヒーローは45歳と知的にも完成度が高まり、かつ肉体的にも衰えだすぎりぎり一歩手前、って設定ですが、今回もレイチェルの相棒となる海洋学者のトーランドがまさにその通りでした。レイチェルもかわいいだけの若い女性ではなく34歳の敏腕アナリストという設定。大統領に集められたさまざまな分野の科学者たちや、大統領選をめぐるホワイトハウス内部とセクストン上院議員の秘書の思惑などなど「脚色して映画つくって!!」と言わんばかりの作品に仕上がっています。

NASAやホワイトハウスが絡んではいますが、「ダ・ヴィンチ・コード」が映画化できるならこれは間違いなく映画化できるでしょ。レイチェルはクレア・デインズのイメージで読んでいました。一昔前だったらジョディ・フォスターってところだと思うのですが、頭脳も明晰で美貌もあり、かつ骨太な感じが必要とすると、クレア・デインズは合ってるかな、と。

トーランドについてはイメージがわきませんでした。何しろメジャーの手にかかるとラングドンがトム・ハンクスですからね…。デニス・クエイドでは年がいきすぎだし勢いが足りないしなぁ。ほかにも、大統領もなかなかいいキャラクターだったし。仕掛けが大きすぎるのでメジャーでつくるしかありません。ぜひ映画化をお願いしたい。

個人的に好きだったのはトーランドと大学からのつきあいになる科学者、コーキィ・マーリンソン博士。そのnerdぶりが素敵。そして彼の無駄知識がものすごく役にたっちゃったりもしますし。

ダイバーとしては、与那国島に日本のダイバーが押し寄せる原動力のひとつ(もうひとつは「海底遺跡」)、ハンマーヘッド(シュモクザメ)がめっちゃ恐ろしい描かれ方をしているのが印象的でした。欧米人ってサメにものすごく原始的な畏怖があって、たぶん「ジョーズ」の威力が大きいんじゃないかと思っているんだけど、モルディブなんかでも人間に危害を加えないちっこいサメがちょろっといただけで大興奮するんですよねw

以前、イギリス人の友だちに「沖縄にはハンマーヘッドが群れで見られる場所があるんで一度行ってみたいんだよね」って昔言ったらキ**イ扱いされました。最近はだらだらダイビングが好きなので与那国に行きたい夢も肥大化していないんですケド。

とにかくオススメ!

|

« キビシイ現実 Breaking News〈3,4話〉 | トップページ | チャングム関連画像の「公式サイト」見解 »

コメント

Rurameiさん、こんにちは。

確かに「24」+「The West Wing」な感じ、しますね。タイムスパンも短いですし。

トム・ハンクスくらいになると、役も選びたい放題でしょうから、可能性あります…。「ポーラー・エクスプレス」みたいに明らかにボール玉に手を出した、みたいなのもありますが(汗)。

私も特にサメが好きなわけではありません…。特にシュモクザメの記述を読んで改めてこわくなりました。

投稿: ruko | 2005/12/25 11:23

rukoさん、TBありがとうございます!
rukoさんのレビュー読んで、やっぱりこれは「24」+「ホワイトハウス」だなと。(笑)

なぜかトム・ハンクスの肩を持ちたくなる私(笑)は、どんな作品でも選べそうな彼のこと、きっとダン・ブラウンのファンで、名乗りを上げたのでは?と思いました。

「ダ・ヴィンチ・コード」や、「天使と悪魔」は、キリスト教の起源に関心のある欧米に受ける(というより、無視できない)のはわかります。
日本で一番受け入れられそうなのは、実はこのデセプション~ですよね、きっと。


サメさんの、あの乱食い歯?を水族館で間近に見ると、やっぱり怖いですよ~。(笑)

投稿: Ruramei | 2005/12/24 01:42

コメントを書く



(ウェブ上には掲載しません)


コメントは記事投稿者が公開するまで表示されません。



トラックバック

この記事のトラックバックURL:
http://app.cocolog-nifty.com/t/trackback/12469/7797888

この記事へのトラックバック一覧です: デセプション・ポイント Deception Point:

« キビシイ現実 Breaking News〈3,4話〉 | トップページ | チャングム関連画像の「公式サイト」見解 »