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2006/01/18

「戦艦大和」と戦後 吉田満文集

昨日のライブドアの強制捜査の結果、株に売り注文が殺到して東証が取引停止の事態になりました。ライブドアの「鵺(ぬえ)」な感じに一気にNOが突きつけられた感もありますが、私は、その「ライブドアまつり」の裏で展開した国会の証人喚問で「証言を控えたい」と30回も繰り返したというヒューザーの社長と耐震強度偽装問題が気になっています。

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吉田 満 保阪 正康

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言うまでもなく吉田満さんは「戦艦大和ノ最期」を書かれた方です。この本では「戦艦大和ノ最期」本編のほか、15の随筆が収録され、なぜ帝国海軍の誇りだった「大和」は沈み、3千人の乗組員は死ななければならなかったかについて考え続けた吉田さんの「生き残った人間の責任」についての思考の軌跡をたどることができます。

吉田さんが何度も随筆のなかで強調していて印象的なのは「戦争が泥沼化し、現役の大学生までが戦場に駆り出されるときになってから体制に抵抗するのは難しい」ということで、「政治に無関心すぎた」自分を繰り返し責めています。

いま「情報」だけはあふれるばかりに存在しているけれど、この国の有り様を、きちんと自分なりに考えて行動にあらわさないといけないということだと受け止めました。今回の耐震強度偽装問題が国会でどういう決着を見るのか私にはわかりませんが、どんな結果が出るにせよ、それは議員たちを選んだ有権者の責任であるということを忘れずにいたいな、と改めて思ってます。

いま公開されている「男たちの大和」でも反響を呼んだ「敗れて目覚める」という発言をした臼淵大尉については、吉田さんが「臼淵大尉の場合」という文を書いていらっしゃるのですが、この本には残念ながら収録されていません。

吉田さんの著作を原作とし、市川崑監督が演出、脚本執筆をしたドラマ「戦艦大和」(1990年、フジテレビ)のレビューはコチラにあります。

【追記】を書きました。以下でどうぞ。

耐震強度偽装に関しては、証人喚問が開かれたのが1月17日だったということを改めて考えたかった。今回大きな問題になっているヒューザーのマンションは、東海地震や関東大震災クラスの大型地震が確実に襲うといわれている関東地方に建設されたものがほとんど。阪神大震災で亡くなった方のうち、マンションの倒壊に巻き込まれた方の割合がどのくらいなのかは、ちょっと手元に資料がないのでわかりません。

しかし、あの被害を目の当たりにし、大きく被害を受けた集合住宅を建て替え、あるいは補修しなくてはならなくなったたくさんの阪神間の人たちの苦しみも我々は見てきたはずです。震災後に新築されたマンションには「免震機能」をもたせたものなど付加価値がつけられたものも少なくありません。これが本来の「痛みを伴った進歩」といえるのではないでしょうか。こうした流れの一方で、人の命を無視する形でマンションが建設され、売られ、そのプロセスに「NO」と言える人間がいなかった、という現実。

「コスト削減」を理由にギリギリな選択を迫られているのは建設業だけではないはず…。こういうスタイルで、日本はだいじょうぶなのか。改めて考えたいと思います。

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コメント

優さん、こんばんは。

私も日本が「次の段階」に入ったと感じているひとりです。マターリとブログでドラマレビュー書いてる場合なのか、って思うこともあり…。

何か事件がおこった時の新聞やテレビの「街の声」などを読み聞きすると、「行政(や国会)がなんとかしないと」ってオカミ任せの人々の何と多いことか。この人たちはちゃんと選挙に行って「なんとかしてくれる人」に向けて自分の一票を投じているのか、って思います。
---------以上真面目版へのレスです----------

ムックの山本土方ヲタ専用、じゃなくて、初版の赤本情報ありがとうございます。私がアマゾンで最初にムックの画像を見たときはすでにこのサムネイルの色で赤くはなかったんで、もしかしたら初版のほとんどはファンが発売と同時に買ってしまったのかもしれませんね。

>>「ナニワのラブリン」が池田屋ぢゃなくって「万里の長城で階段落ち」
ひー(爆笑)。一瞬、榎本さんの姿で池田屋の階段を落ちるところを想像しましたw そんなことあったら生きて箱館たどりつけないって…。来週、階段落ちじゃないですが「襖倒れ」「仏倒れ」を見てきますよ。

ゲームが大好きで、ゲーセンにも行ってて、楽屋でも本当はゲームやりたいのにお父さん(秀太郎さん)と一緒だとできなくて、ドンキで買った10キロのダンベルで体力づくりしてる愛之助さん…w 今から楽しみです。

「ガラスの仮面」は単行本の最新巻が04年の暮れに出たんですが(レビューはコチラ)、桜小路君が携帯持つようになってるのに話はまったく進んでおらず、読んでフラストレーションがたまってしまいました。まるで美内すずえ先生と我慢比べでもしている感じです。

投稿: ruko | 2006/01/19 20:04

rukoさん、こんばんは。

「議員たちを選んだ有権者の責任であるということを忘れずにいたい」―重いお言葉です。
“You say mean acre! ”と、一つ単純なスローガンを連呼し叫び続けて、国民の心を掴む策は、ヒ○ラーの口述筆記よりなる「我○闘争」と同じであったことに気がついていた日本人もいたはずです。“Yahhh, you say mean acre! ”とエールを返した以上、選んだ議員がすることの責任は日本国民にあります。私は昨年9月の選挙以来、日本は歴史のいよいよ「次の段階」に入ったな、の感を強くしました。やっぱり歴史は繰り返してしまうのでしょうか。過ちを繰り返さないために、日本人はもっと歴史を真剣に学ぶべきだと考えています。(真面目版・優の感想)

rukoさん、あのね・・・面白すぎて反応しきれないっす(涙目)。私もググって見ちゃいましたよ。「ナニワのラブリン」が池田屋ぢゃなくって「万里の長城で階段落ち」って、訳わかんなすぎて眠れなくなっちゃう~。それにしても「紅天女」も今や芸術だね、凄い。ところで、あれって最終回はどうなったのかなぁ(遠い目)。私の「ムック(赤本!)」は今確認したところ意外にも第1刷でした。「組!」のDVD-BOXみたいに対のデザインしてるのかもね。

投稿: 優 | 2006/01/19 17:27

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