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2006/01/11

山崎豊子の「女の勲章」

CSって、これだけたくさんチャンネルがあると企画力がすべてといっても不思議ではないと思う。という意味では、たぶん上川隆也が「功名が辻」に主演するため「大地の子」を集中放送したい!!というのがスタートラインだったと思われるのがスカパー日本映画専門チャンネル原作 山崎豊子の世界。ちょっと前のことなのですが、たまたまザッピングしていたら田宮二郎がぬらぬらした大阪弁で喋っていて、捕まってしまいました。古いのに、おもしろい。

女の勲章女の勲章
吉村公三郎

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映画をよく見るようになった年代がちょうど日本映画に元気のなかった時期と重なることもあり、「古典」小津などもほとんど見ていないのですが、こんな質の作品が(恐らく)普通につくられていたのがまず、驚きでした。そして、京マチ子、若尾文子、中村玉緒、叶順子の4人がそれぞれ美しく撮られていて、びっくり。

以下、もう少し感想。

京マチ子はちょっと年のいった(といっても36)小金持ちの独身女性で、洋裁学校を残る3人の女優さん演じるお弟子さんとともに細々やっている。そこへ田宮二郎が登場し、口八丁手八丁で事業を急拡大していくが、そのプロセスで全員を籠絡します。

東京の人間なので、神戸に3年住んだこともありますが、やはりコテコテの関西のことばにはちょっと警戒警報が鳴ってしまいます。そのアラームがチャンネルを止めさせたんですが、田宮二郎が気持ち悪いのなんの。

イメージはどうしてもテレビ版「白い巨塔」の財前五郎にかぶってしまうため「まんがな、でんがな」を連発して関東人が思いついて今となってはバカにされそうな、ステレオタイプな関西弁で次々女性を手玉にとっていくのが、そのかっこいいのに爬虫類的な外見と相まってコワイ!

一方の京マチ子。40年前の36歳ってこんななんだ…。いまだったら40代後半の感じですが、プライドが高く、虚栄心もあり、けれどこのまま老いていく自分に焦りを感じている女性の多面性がよく出ていたと思います。

驚いたのは中村玉緒。美しい!!!!まだ全然ダミ声じゃないし、3人の弟子の中で、ほんわかした雰囲気ながら実はいちばんモノが見えていて情にもあつい、という役どころを好演していました。若尾文子が美しいのは、まぁデフォルトで。でもいちばん計算高そうでいちばん利用されてたのは彼女で。

プライドを捨てて式子(京マチ子)が頼った田宮二郎の恩師の教授が、いいところをもっていくと見せて「私には無理だ」と超ヘタレだったところが、気の毒でした。そこがリアルといえばリアルなんですが…。

1961年の映画なので、今はすっかり失われてしまった大阪や東京の街が出てくるのも印象的。あんまり変わってないね、と思ったのはミナミのネオンの雰囲気くらい。ドライブをするシーンもあるのですが道路に車がまばらにしか走っておらず、国道の脇にも本当に何もない!!六甲山ホテルらしいのも出てきましたが、そこの雰囲気だけが辛うじて今とそれほど変わってなかったです。

「女系家族」がリメイクされたばかりですが、これもリメイクいけると思う。ただ、式子さんを誰にするか、が大問題ですね…。

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