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2006/03/23

閔妃(ミンビ)暗殺

資料を探して立ち寄った書店でなぜか、平積みになってました。なぜいまのタイミングで、なのかは正直わからないのですが、時代臭が若干強過ぎてハイスピードで読み進めない「けものみち」を横に置いて読みました。

閔妃(ミンビ)暗殺-朝鮮王朝末期の国母閔妃(ミンビ)暗殺-朝鮮王朝末期の国母
角田 房子

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日本人が朝鮮王朝の王妃を殺害した、ということは知識としてもってましたが、背景などについてはまったく知らなかったので、征韓論から1910年の「併合」に日本がどう関わったのか、という点も描かれていて非常に興味深かった。大鳥圭介さんもご登場。ちらりとですが榎本武揚さんも出てきました…。清国の公使もやっていたのね。

「チャングム」的には、宮中、特に後宮の仕組みが少し出てきて知識の補足にもなります。

Wikipediaではこんな風にまとめてあります。この「閔」はミン・ジョンホさまのミンでもあるのですよね…。

本の序盤は、19世紀末の朝鮮王朝の状況と、閔妃が宮廷内で権力を握るまでのお話。後ろ盾がなく、正妃だったにもかかわらず側室たちに先に子どもが生まれてしまい、孤独な日々を「春秋」などを読んで過ごしていた時期があった、という描写にはロシアのエカテリーナ2世を思い出します。

このあたりでは宮中の描写がいろいろあり「チャングム」ファンにも役立つ記述がw。例えば皇后が正装するときにつけた鬘は、昔は本物の髪の毛を使っていたがこの頃には髪の毛を模した木でできていて猛烈に重かったらしい、とか。

王の側室に7つの階級があり、それとは別に「特別尚宮」があったこととか。嫉妬という感情を見せることはかなりはしたないこととされていた、とか。

理解するのが難しかったのは、聡明であったに違いない閔妃が、その知性を結局、破綻している朝鮮王朝の政治の中枢で自分の血族が利権を獲得すること(勢道政治)にひたすら奔走していく姿。舅である大院君との暗闘の結果なんだけど、結局、こうした宮中での権力闘争が日本や欧米諸国のつけ入るところとなり、結果として自分の首を絞めることになってしまったという点が悲劇的でした。

日本はもちろんですが、欧米列強と呼ばれる国々がさまざまな思惑から朝鮮とかかわっていた当時の状況は勉強になりました。さらに、閔妃の殺害にかかわった人間のなかに「竹橋事件」に関与したとされている人物が加わっていたという点もまた、びっくりで。

この本が書かれたのは1980年代ですが、日本人の韓国や朝鮮半島に対する歴史認識って、これだけ「韓流」
とか言われていてもあんまり変わってないんだよなぁ、って思います。

nagksanje />03年の春にソウルの世界遺産・昌徳宮(チャンドックン)を見学したときに立ち寄った「楽善斎」(ナクサンジェ)。日本人として朝鮮王朝最後の皇太子に嫁いだ李方子さんがお住まいになっていた場所でもあります。

この場所を説明されたとき、流暢な日本語を操る韓国人ガイドさんは「方子さんは子どもを産めない身体と判定され、朝鮮王朝の血筋を絶やすために日本から輿入れしました」とさらさらっと説明されてかなり引いたのを思い出します。

このガイドさんの説明は正しいか間違っているか。私にはその点を判断できるだけの知識がなかったし、今もないわけですよ(汗)。感情論に走らず歴史を語るって本当に難しいですよね…。実際、この本に限らず、だけど必ず"反論"が出てくるわけだし。

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