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2006/03/06

ウォーク・ザ・ライン-君に続く道 Walk the Line

〈2005年、米制作 おすすめ度★★★★〉
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日曜の朝っぱらから、録画してあった「アビエイター」を観てしまい、猛烈に納得いかない気分になりました。ほかにやらなきゃいけないこといっぱいあるにもかかわらず、ホアキンファンならアカデミー賞の受賞式に間に合わせろ!!と言い訳をして久々に映画館に足を運びました。

Walk the LineWalk the Line
Original Soundtrack

Wind-up 2005-11-15
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重たいのにじわじわとしみてくる映画です。ひとえにジョニー・キャッシュという人物が「歩いた道」のなせる技だと思う。お客さんあんまり入ってなかった。リースのアカデミー賞ではちょっと薄いので打ち切りもあり得ると思い、観に行ってよかったと感じました。以下軽くネタバレ。

エンドロールで本物のジョニー・キャッシュとジューン・カーターの声が流れ、これがこの2時間半聴いてたのと当然ながら全然ちが〜う!ホアキン版のジョニーの声はホアキンの普段の声からはあんまり想像がつかなかったけど「ロカビリー」なんて普段全く聴くことのない私にも説得力はものすごくあり、素晴しかった。

「結婚ってなんですかね?」っていうのがいちばん大きかった、実は。結婚を急いで妻と心を通わせられない、でも離婚できないジョニーと、離婚したことによって面と向かって中傷を受け、シングルマザーであり続けようとしたジューン。

私の周囲でも20代に結婚しながら離婚してしまったカップルを複数知っているし、「相手の仕事への理解」が深刻な溝になり始めてるカップルも何組も思い当たる。その一方で私みたいに踏み切れず(?)ひとりを続けてる人間もけっこう、いるし。

ジョンもジューンも、どちらも途中からお互いがなくてはならない存在と感じているにも関わらず、踏み切れない。

「そういう時代」って切ってしまうのは簡単。ただ、現代のアメリカ(日本もそうなりつつある?)のように、2人で乗り越えられないと感じるハードルがどんどん低くなってることを考えると、時間がかかったからこそジョニーから「君は僕の親友」っていうことばが引き出されたのだなぁ、とも思えたし。

ジョンとジューンの両親がそれぞれの子どもに対して注ぐ愛情も対照的。当然、葛藤はありながら、娘のすべてを受け入れ、ジョンも受け入れてゆくジューンの親に対して、自分の息子に「なってほしい息子」の姿を追い求めてしまい、ぎくしゃくとしか接することのできないジョンの両親。特にジョンの母親は成長したジョンに言葉すらかけてやることもできなくなってしまう。父親(ターミネーター2のT-1000wことロバート・パトリック)はもっと棘のあることばをジョンに向かって吐いてしまうし。

印象的なのは、ドラッグを絶とうとして苦しむジョンを守るために銃をとるジューンと父親の姿でした。

ふたつの家族の違いは、貧しく、日々生きるのに精一杯だったジョンの家庭に対し、歌手一家として比較的リベラルな生活や価値観をもっていたジューンの家族の差なのでしょう。かなり異質な価値観のもとで育ってきたふたりが深く心の絆を結ぶことができたことに救いを感じました。

釣りのおかげかな。

ジョンは幼くしてよくできて一家の希望だった兄を製材所の事故で失います。この事が家族とジョンに深い影を落としていること、兄のリヴァーを失ったホアキン本人の姿とかぶるところがあり、痛々しかったです…。

そんなドラマもありつつ、ライブのシーンがいくつもあり、どれも素晴しかった。そしてその集大成が冒頭とラストに使われる刑務所でのライブ。長い間ファンレターを真剣に読むことがなかったジョンが受刑者から寄せられる手紙によって最終的に立ち直りのきっかけを得る、という素敵なオチになっていました。

ライブ感を得るにはやっぱり劇場で観てほしい、逆に観てよかったです。

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コメント

satesateさん、こんばんは。

誰かを守るために銃を取る、っていうのが賛否は別としていかにもアメリカっぽいと思いましたが、そこに至るジューンと両親の会話にもじんとしました。

ジューンの元の夫たちというのはきっと、最後にジューンがジョンに十分に愛情を注げるための試練だったのかもしれないかな、とも思いました。

ラストシーンは暖かくて秀逸でしたね〜。また観たいです。

投稿: ruko | 2006/03/23 00:33

rukoさん、こんばんは。

そうそう、麻薬ディーラーを追い払う、
ジューンパパ。かっこう良かったですね。

ちゃんと観たことがないわりに、なんとなく
映画「エデンの東」?
そんな気がしました。

ジューンの声は、本物よりもリースの声が好きです。
本当に、結婚って、なんでしょうね。
あんな可愛いジューンと別れた夫たちの気持ちが分かりませーん。

ラストシーン。
孫にせがまれても、お話は苦手なパパに、ぷちっと意地悪するキャッシュ。
「洪水の話をしてやりなよ」の一言で、
パパとキャッシュの関係復旧の兆しを見せる短いけど雄弁なシーンだなあと、気持ちよく見終えることができました。

それでは、また。

投稿: satesate | 2006/03/23 00:07

satesateさん、こんばんは。

自宅から徒歩20分のシネコンも、春休みのお子様メニューに模様替えするためたぶん今週いっぱいじゃないかと劇場に行って思ったので、滑り込みセーフといったところでした。

satesateさんもご指摘ですけど、今回はライブのシーンが椅子に響くような重低音の感じがあるのでぜひぜひ、映画館の音響で見ていただきたいです。レポート楽しみにしていますね〜。

投稿: ruko | 2006/03/06 23:50

rukoさん、こんばんは。
ああ、主演女優賞とったのに、
最寄のシネコンは、本当に今週金曜日で上映終わるつもりなのかしら、、。

音楽メインな映画は、やはり、映画館で見たいです。茶の間で見ちゃだめなの、、、。
「オペラ座の怪人」の時に、映画館の音響を見直しました。

rukoさんのブログを拝見して、
映画館で見ようと決心しました。

投稿: satesate | 2006/03/06 23:35

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